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Posted by川崎 俊二 on
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時々こんな故障に出会います。

世界中のヤンマー空冷ディーゼルエンジンファンの皆様、こんばんは。

本日夕方、この甲府盆地の山城地区では、雲行きが怪しくなり、
待ちに待った雨が降ってくれるかな??と思ったんですが、ダメでした。降りませんでした。

よって、夕方過ぎ、灌水ポンプの修理依頼を、ドドっと頂きました。
頑張ります。

本日の投稿はこちらです。

シリンダー1

ヤンマーの自信作、単気筒横軸空冷ディーゼルエンジンです。
シリンダーヘッドを取り外し、真上からシリンダーとピストンを写した写真です。

写真では分かりませんが、シリンダーを指でなでると、段差が出来ているのが分かります。
また、ピストンの上部に小傷があります。所々ほくろの様に、銀色に光っている部分がそれです。

こちらはシリンダーヘッドです。

ヘッド1

下のちょっと左側に、銀色に光った部分がありますよね。それも傷です。

まずお客様より、「エンジンが、かからんじゃん!!」と、電話がありました。

現場へ急行し、セルを回します。
「ウウィ!ウウィ!ウウィ!」と、バテリー容量が減ってきてはいるものの、圧縮は有る様な回り方はしました。
エアークリーナーを外し、それを見てオッ魂消ました。これです。

エアクリ

これまた写真では分かりづらいですが、中のジャバラが部分的にボロボロです。吹き飛んでいます。
また、内側にある金属の網が、所々剥がれています。

たぶん、ピストンとヘッドに付いた傷は、その網が原因でしょう。
また、シリンダーが擦り減ったのは、埃を大量に吸ったからでしょう。

シリンダーはボーリングします。ピストン & ピストンリングはオーバーサイズを入れます。

エンジンの基本的な整備は、エンジンオイル交換 ・ エアークリーナーの掃除or交換 ・ 水冷の場合は水交換。
エアークリーナーは掃除でもいいですが、そこそこ使ったら交換しましょう。
エアーコンプレッサーで吹くのにも限度があります。中に詰まった埃までは出てきません。

しかし、ヤンマーのディーゼルエンジンはすばらしい。こうなるまで回り続けます。

滅多に出会わない故障なので、投稿してしまいました。

エンジンを総分解し、パーツクリーナーで綺麗にし、交換する部品は交換し、
またエンジンに火を入れる瞬間のドキドキ感、回った時の爽快感、
お客様の所へ持って行き、喜んでくれた時の充実感、
1年後、「エアークリーナー交換して!」と、お客様より言われた時の感謝の気持ち。

まさにこれが、農機具屋です。

以上です。
川崎屋でした。いつもご覧頂きありがとうございます。

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